キリスト教系新宗教とは何か
11月30日に,札幌バプテスト教会の牧師,奥村敏夫さんを招いて行われた講演会「キリスト教系新宗教とは何か」に行ってきました.私のつとめる大学のすぐそばに,某キリスト教系新宗教の神殿(日本で3番目に大きい)が建立されることになり(たとえばこのブログ記事をご覧ください),学内の一部の方々は危機感を持っているようです.もちろん私もそのうちの一人です.
思えば私が大学生のころから,こうした新興宗教や怪しい団体は数多く存在してきました.まずはキリスト教系新宗教に限って,ということになりますが,ある程度まとめて,しっかりとお話を聞ける機会もそうそうないですから,非常に楽しみにしていました.詳しいことはツイッターのつぶやきを以下にまとめてありますのでご覧ください.
- 16:09 この後16:20より,キリスト教系新宗教とは何か,という講演を聞きに行く.場所は北星学園大学図書館4階B教室.講師は札幌バプテスト教会牧師の奥村敏夫さん.うちの大学の真横に今度,モルモン教の神殿が建つのだけど,みなさんはそれに対してどう思っているのだろう?
- 16:22 図書館の4階の教室には、実は初めて入った。飲食禁止とは知らなかった。下がカーペットだからというのがその理由らしい。早速学生が注意されてた。そしてどうやらキリスト教の授業の一環らしい。
- 16:24 @micomathi 確かにね。いま、こちらができることは、正しく知ること、しかないのかなと思います。 [in reply to micomathi]
- 16:41 キリスト教の教派はカトリックとプロテスタントとロシア正教会の大きく3つ。たとえばプロテスタントには多くの教派があるが、それぞれの独自性を大切にしている。相対化。
- 16:48 正統と異端の見分け方。簡単に言えば3つ。1.聖書のみを聖典とする、2.イエスキリストのみを中心にしている、3.三位一体を信じる。統一教会は聖書ではなく、そこから作ったという別の経典を使用している。
- 16:49 キリストの生まれ変わりとか、変にカリスマ性を持った人を崇めるとか、そういうのは危険。三位一体も、たとえば精霊だけが重要だ、なんて言ってるのも問題。
- 17:04 エホバの証人は、聖書の読み方が極端で偏っている。自分たちの主張にあったところだけを選んで読んでいる。
- 17:07 モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)は、聖書ではなく、モルモン経を聖典としている。
- 17:09 末端の人は熱心で純粋。しかしそれだけに、無批判であり、気づいたら抜け出せなくなっている。 これは、名古屋で私がてかざしの本部に行った時にも感じたことだ。
- 17:12 カルトはなぜ異端なのか。自分たちの固有の主張を通すために、聖書を利用しているからだ。
- 17:19 破壊的カルトの事例。統一教会の「HG作戦」つまり、はやく、現金作戦。文鮮明のためにお婆ちゃんに800万円で印鑑を売ってしまった脱会者の例を聞く。
- 17:21 多くの純朴な、ストレートな思い。それが、文鮮明のニューヨーク郊外にある邸宅や、武器などに変わっている。
- 17:25 脱会支援をしている牧師のことを、「世の中でも一番悪いものだ」と教え込まれる。
- 17:29 脱会した後も、それ迄信じていたものがスコーンと無くなるわけだから、そのためのカウンセリングが必要。数年かかる。家族や本人と一緒になって学び、考え続けていかなくてはならない。
- 17:37 擬装するカルト集団。間口は広い。普通のサークルにように人を集める。北大近辺で起こった摂理(漢字が解りませんが)の勧誘の事例。統一教会のによる「賛美のシャワー」とか。
- 17:39 こういうのは、大学の周辺にこそ多く出没する。
- (その後,マインド・コントロールや洗脳からの脱却の具体例についていくつかお聞きしました.)
感じたこととしては,末端の人はやはり純粋でストレートだと言うこと.私自身学生時代に,冷やかしで某宗教施設に行ったり,友人からマルチ商法のお誘いを受けたりしたことはありますが,いずれも末端で活動している人は真剣に,まっすぐに「信じて」いたのが特徴的でした.逆に、某マルチ商法の結構上位にいた人から「だましてナンボ」的な話を聞いたときには,ああ,やっぱりなと思ったものです.当時私は学生だったのでそのマルチ商法には参加させてもらえませんでした(結構有名な会社ですよ).
学生をはじめとするすべての皆さんへ.「知ること」こそが重要だと思います.知った上で比較し,選ぶならいいのです.何も知らないまま,何も考えないままに「絡め取られていく」ことのないように気をつけてください.