リアルなバーチャルなつながり
実はこの記事を書こうと思ったのは,もう1年も前,私がトロントにいたころです(少し下書きはしたのですが,そのままほったらかしになっていました).当時mixiでは「同級生機能」を使って,同じ学校に通っていた友人を見つけることがちょっとしたブームになっていました.私もその機能で何人かの友人を見つけ,連絡を取り合ったりしていました.また,Facebookにも登録していましたから,こちらでも知り合い(らしき人)を見つければメッセージを送ったりしていました.
そんな中,私は,高校の部活の仲間たちと連絡を取り合うことになります.きっかけはFacebookだと思いますが,私の高校の部活の先輩のページを偶然発見し,メッセージを送ったことでした.その先輩は私の同期の連中と連絡を取り合っていたため,私は同期と繋がることができました.そこでさらにmixiにコミュニティを作って,知り合いをみんな集めよう,ということになったのです.私が個人的に連絡を取り合っていた別の先輩も誘いました.そして何度かみんなで集まるようになったのです(18年ぶりに再会した話は前回書いた通りです).
このように,インターネットというテクノロジーを通して,これまで繋がっていなかった人と人とがつながり,そのつながりがさらに広がるという経験を,まさか自分がするとは思ってもいませんでした.とくにトロントにいたときは,遠く異国の地に一人でいる寂しさからか(もちろん実際には家族と一緒なんですが),ウェブ上でいろいろなつながりを捜しました.たとえば,小学校時代の恩師の名前でGoogle検索をしたところ,たまたまある新聞記事がヒットしました.懐かしさのあまり,その新聞記事に掲載されている学校にメールを送り,恩師に転送して欲しいと頼んだところ,まだその学校に勤務しておられ,返事を頂くことができました.
Twitterも似たような経験ができるテクノロジーでしょう.トロントにいる間,Twitterで数多くのつぶやきを投稿しましたが,初めの頃はリアルで知っている人しかフォローしていませんでした.そこでつぶやきつぶやかれしていると,まるで,その人がすぐ近くにいていつでも話ができるような,そんな錯覚に陥りました.
リアルでも知っている人という「確固たる」つながりは,その人にとって大切なことです.そしてインターネットというテクノロジーは,そのつながりをちょっとだけ後押ししてくれるものなのでしょう.今あるつながりと別のつながりがリンクしたり,あまり強固でなかったつながりが太い線になったり.そういう意味でトロントにいたときの私にとって,こうしたソーシャルメディアは無くてはならないものでした.もちろん今でも,リアルな知り合いと連絡を取り合うのにFacebookやTwitterを活用しています.