Google日本語入力 ファーストインプレッション
Googleが日本語入力システムを開発したらしい。まだベータ版とのことであるが、早速試しに(Mac版を)利用してみることにした。
貴社の記者が汽車で帰社した。(流石に一発で変換された)
あるヴぁま、と入力したら変換候補に「アルヴァマー」と表示された。この変換候補というのが今回のウリなのだそうだ。サジェスト、という機能らしい。
「ていえん」で「定演」が出てきたのには驚いた。しかしさすがに固有名詞の略称は難しいだろうと思う。たとえば「ぎきょう」これは岐阜県交響楽団の略称なのだが、さすがに出てこなかった(岐響、となって欲しかったのだが)。
まだ先程ダウンロードしたばかりなので、きちんとした評価をするにはしばらく時間が必要だと感じるが、無料でここまでの事ができることには、正直驚きを隠せない。ただ、サジェスト機能はATOKにも搭載されているので、それほどすごいとは思わない(どちらも勝手に色々ポップアップしてくるので鬱陶しいと思うことはある)。あとATOKの「訂正機能」(たとえばつずける、と打って続けると変換しようとすると、「ずは間違い」などと指摘してくれるベンリな機能)は意外と重宝しているので、その点はATOKに利があるかなと感じる。
もう少しチューンアップして(たとえばキーの割付や句読点の設定など)使ってみないことにはなんともいえないな、という感想である。
しかしそれにしても、こういうものをさくっと(というわけではないだろうが)出してしまうGoogleという会社はすごいと感じる。20%ルールというのもとてもおもしろい。こういう、一見「無駄」とか「遊び」に見える部分から、思わぬモノが生まれるのだろうなと感じる。何もかもをStrictにやろうとするのは、たしかに合理的で無駄もないかもしれないが、なにか大切なものを失っているのかもしれない。
最後に。ATOKはこれでかなり窮地に立たされるのではないだろうか。それでも国産企業として、ジャストシステムには頑張って欲しいと思う。やはりいろいろな競合相手がいて、お互いしのぎを削っていくのが、業界の活性化にもつながると考えるからだ。その意味では、最近mac用に物書堂よりリリースされた「かわせみ」にも期待している。